ゲビンデ
50年以上保存可能なハーブのクラフト

ゲビンデは、18世紀中頃ドイツ南部で始まり、オーストリアとの国境ザルツブルグでもつくられるようになりました。

ヨーロッパでは昔から、香りのある花や草(ハーブ)、実(スパイス)などの有用植物を利用してきた歴史があります。集会所の床には病気の予防のためにハーブが撒かれました。また、枢機卿や医師たちはペストや他の伝染病から命を守るため、クローブや乳香のポマンダーを身に付けていました。今ではオレンジにクローブを挿して作るクラフト(オレンジポマンダー)として楽しまれています。

一方家庭でも、ハーブの束を厄除けのような目的で玄関に提げたり、スパイスを鍵穴に詰めて悪魔よけにする習慣があったようです。医療の未熟な時代に、薬効を持つハーブは身を守る役目を担う存在だったのです。

時が経つとともに、それらは部屋飾りへと発展し、ドイツで“ゲビンデ”というクラフトになったという説もあります。今では年々華やかさを増し、暮らしを彩るお洒落なデザインで製作されるようになっています。

 

材料は主にクローブとシナモン、スターアニスを使います。香りがあることで、心地よさを得ながらゆったりとした気分で製作できます。固いスパイスや木の実を使用することで美しい形を保ち続けながら長期保存でき、色あせないことも魅力のひとつです。また、ゲビンデの作品は、スパイスの香りによる空気清浄効果も期待できます。

ゲビンデはイベントや記念日の、心のこもった贈り物や飾り物としてもふさわしいものです。

私の長男の結婚式では、ウエルカムボードの横に、ゲビンデの華やかな作品を2点展示いたしました。次男の時には、ブーケとブートリアを製作しようと秘かに計画をしております。

 

ゲビンデには、コサージュのように小さくまとめたものや、木の箱のフタを華やかに飾るもの、金属の装飾品に飾るものもあります。実用向きや部屋飾りなどの目的と用途や飾る場所に合わせて、造花やリボンは好みの色で作ることができます。

製作はワクワクしながら進められ、飾って眺めたときは充実感に満ち、自然に笑みが溢れ出ることでしょう。香りの植物ハンドクラフト・オーストリア伝統工芸ゲビンデはとても魅力的なクラフトです。


ゲビンデスクール

2020.5.1

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